会社員時代

わたしは北海道の函館市で生まれました。
大学を卒業するまで、親の庇護のもと、甘ったれて育ちました。

1992年、新卒で一部上場の有名企業に就職しました。
オフィスはきれいだし、初年度からボーナスもたっぷりもらえるし、社員旅行はハワイだし、寮も新築個室マンションで、福利厚生も恵まれてるし、当時としては、誰もがうらやむバブルの最先端を行くような企業でした。
大喜びで入社したのも束の間、圧倒的な経営基盤ならではのカルチャーに衝撃を受けます。
出る杭は打たれる村社会の洗礼をくらいます。
なんでこんな会社選んじゃったんだろう、、、絶望の毎日を送りました。

そして入社2年目の秋、母が他界します。
『何かを残したかった、生きた証を残したかった』と言い残しました。
私は後悔したくない、何かを達成したいと強く思いました。

ところが、何を成し遂げればいいのやら?
当時の私には、人生の目的らしきものは、欠片も持っていませんでした。

しかも、出る杭は打たれる村社会なので、頑張りたいのに頑張れない!
だから、目の前の分かりやすい仕事に過剰に食らいついて、実績を残そうとしました。
必死に頑張って目の前の目標を達成している間は、長期のビジョンが持てない苦しさから、目を背けることが出来たのです。
しかし、頑張っても頑張っても、組織の方針変更で、リセットを強いられました。
何度も必死に勉強して、立ち上げてはゼロにされることを繰り返しました。

そんなこんなで、陰湿な仕打ちと競争と戦いにもまれながら、すっかり人格が歪んでいきます。
それなのに、そんな会社に20年もしがみついて手放せませんでした。
他に生きる術を知らなかったし、世間体が手放せなかったのです。

なんで生まれてきちゃったんだろう、そう思っていました。

転機、コーチングとの出会い

転機は愛犬の死でした。
もう辞めよう、ここにいたら死んでしまう、と思い、辞めると決断しました。

そして衝動的に、コーチングスクールに通い始めました。
誰にでも、夢が見つかると書いてあったからです。
人生を変えたいと思いつつ、じゃぁ一体どうしたいのか?どうなりたいのか?自分の将来に対する期待も希望もまるでない私だったのです。

そして結果的に、そのチームフロー(現アナザーヒストリー)というコーチングスクールで、私は、生まれ変わりました。
それまで自分が思っていたコミュニケーションは、ただの議論であり、大間違いであることに気付かせてもらいました。

翌年、2013年、コーチングスクールを卒業するのと同時に会社も卒業しました。
そして、転職活動がうまくいかなくて、思ってもみなかった独立をすることになります。
まったく想定外で、何の準備もしていなかったので、集客なんて出来るわけもなく、お金がどんどん減っていくという、とんでもない恐怖におびえることになりました。

恩人との出会い

そんな中、その年、わたしの人生を変える大きな出会いがありました。
NYから一時帰国していたスピリチュアルマスターとの出会いでした。

当時、後悔の塊で、自信が無くて、希望もなくて、とんでもないダメ人間と化していた私に、生き方を教えてくれました。
『人生を動かしたかったら、自分の真実を見なさい。』と教えてくれました。
自分の真実って何だろう?どうしたら分かるんだろう?絶対見つけたい!人生を動かしたい!私の魂にスイッチが入りました。

マンションを売って、お金を作って、手当たり次第にいろいろなスピリチュアルの技術を学びました。
魑魅魍魎の世界ゆえ、良い出会いもあれば、そうではないものもあり、人間の怖さも学びました。
そのおかげで、目には見えない波動というものが分かるようになり、調整するスキルを身に付けることで、世界がどんどん変わっていきました。

しかし肝心の、自分の真実については、手掛かりすら見つけられないまま、5年の歳月が流れました。

覚醒の瞬間

2018年、又しても転機となったのは、2代目の愛犬の病気でした。
腸リンパ管破裂症という病気で、腸に穴が開き、腹水が溜まるギリギリのところまでいきました。
突然、目の前でどんどん衰弱していく愛犬を見ることになり、恐怖に震え上がりました。

スピリチュアルなテクニックは、死の恐怖の前には何の役にも立たず、他のセラピストに助けを求めました。
その時にこう言われました。
『いつまでもイタチごっこしてなさい。』
過去を引きずって、恨みつらみを並べている私への、戒めの言葉でした。
なんと、この一言で、私は覚醒することとなります。

チックショー!人の弱みにつけこんで何言ってやがる!
絶対、変わってやる!自分の真実を見極めてやる!と誓ったその瞬間、不思議ですが、目の前に、チャートが降ってくるのが見えました。

自分の真実との遭遇

なんだこれ?と疑問に思いつつ、見えた残像に従って、パワーポイントでチャートを描いてみました。
すると、次から次へと、自分の人生のカラクリというか、真実が見えてきました。
人生で繰り返すパターンが見えてきました。

こっ恥ずかしいほど、幼稚な自分を見せつけられました。

認められたいがために競争して、勝つと相手をバカにして、相手は負けて悔しい上にバカにされたらたまったもんじゃないから、理不尽な仕返しに走り、自分でそうさせておきながらこの卑怯者め!と怒り傷ついて、、、
そんなことを何十年も繰り返していました。

それもこれも、自分の根底にある、普通にしてたら承認されない、特別有能でなければ、居場所はない、そんな勝手な思い込みのせいでした。
人一倍居場所が欲しいくせに、承認してくれないとちゃぶ台返しをしてしまい、いつまで経っても居場所が作れないのが私でした。

ヤバイ!真実ってこれのことだ!!と思いました。

自分のミッションに気付く

人生の波には、3つの大事なポイントがあります。
その解釈を間違えると、方向性を見失ってしまいます。
だから、ちゃんと振り返って、客観的に解釈を変える必要があります。

過去に片を付けるのです。

いくら頑張っても、振り出しに戻って、嘆いて、それでも又頑張って、だけどやっぱり、、、
ちゃんと片が付いてないから、何度でも繰り返す、その仕組みに気付く為に、このややこしい人生があったんだと思いました。

これは分からないでしょ、誰も知らないでしょ、コレ伝えなきゃ!これを伝えるのが自分のミッションだ!と思いました。

人生の迷子になってしまっている、必勝自滅型の真面目な頑張り屋さんに、頑張っても頑張っても報われない!と嘆く前に、ちゃんと過去に片を付けて、方向性見出してからガンバろう!って伝えたいと思いました。

今まで感じたことのない、腹の底から湧き上がってくる衝動を感じました。

生れてはじめて、ミッションを見つけた瞬間でした。
何の迷いも感じませんでした。

スピロジ。完成

そこからおよそ2年、実際のクライアントさんとのコーチングの中で、フォーマットをブラッシュアップしながら、スピロジ。というコーチングプログラムが完成しました。
クライアントの魂の声を聞いて、真実のミッションを見つけ出します。
スピリチュアルと、コーチングと、ロジカルシンキングの手法が合体したコーチングプログラムです。

あれだけ嫌だった会社員の経験がなければ、そしてスピリチュアルに首を突っ込まなければ、作れなかったであろう、スピリチュアルとロジカルシンキングの融合したメソッドが出来上がりました。

人生に無駄なものはないって言いますが、今となっては本当にその通りだと思います。
そこに気付くと、人生のすべてに感謝出来るようになっていきます。
出会った人も、出来事も、すべては自分へのメッセージだと思うようになります。
生れてくるんじゃなかった、、と思って生きていた私でも、やっと、人生って素晴らしいなぁと思えるようになりました。

今、人知れず追い込まれていて、苦しい!どうしていいか分からない!ピンチに陥っている方に、
人生って凄いな!素晴らしいな!そう思ってもらえるように、自分らしい生き方を取り戻す感動の時間を共有していきたいと思っています。

お読みいただき、ありがとうございました。

野呂亜紀子